りょうくんの兄弟ハヤトさんにお別れを告げ、
ヒッチハイクでカロモと言う町に行きます!!!
※青年海外協力隊ハヤトさんの活動内容はこちら
→ザンビアの青年海外協力隊「ハヤトさん」|ワイルド獣医は、りょうくんの兄弟だった⁈
農場から幹線道路までは実習生が乗ったトラックをヒッチハイク。
幹線道路からカロモまでは超大型トラックを有料ヒッチハイク!
運転席からの眺めが高すぎて怖いです!
そして、目の前に事故現場!!!
カロモではチンゴラのイベントでお世話になったトモエさんの職場にお邪魔します。
トモエさんの職場はナミアンガヘルスセンターという所。
ザンビアでは首都ルサカのように近代的な建物が立ち並び、
一見して都会的に見える部分もありますが、
それはほんの一部であり、ここはなかなかの田舎です。
◼︎感染症エイズ対策隊員
トモエさんは日本で介護のお仕事をされていました。
青年海外協力隊の「感染症エイズ対策隊員」に受かってから、
日本でエイズについての技術研修を受けザンビアに派遣されました。
ザンビアでは人口の14.3%、人口約1,320万人のうち90万人がHIVに感染しており、
毎年約5~6万人がHIV/エイズに起因する疾病で死亡していると推定されています。
サブサハラアフリカ(サハラ砂漠以南の国+スーダン)の中でも感染率が高い国であり、
ザンビア政府はHIV/エイズを国家開発における主要課題の一つとして取り上げているそう。
◼︎感染症エイズ対策隊員の活動内容
派遣されているヘルスセンターにはキャッチメントエリアと言われ、
担当している地域があります。
ナミアンガヘルスセンターは周囲約12km、20個ほどの村を担当。
↑ナミアンガヘルスセンター
トモエさんは週2回の「妊産婦検診」のサポートや、
台帳の管理、運営方法のコンサルタントを請け負っています。
↑書類の整理もしているけど、2.3日来ないと大変な事になっている。
私たちが伺った日はちょうど「妊産婦検診」の日だったので、
患者さんに承諾を得て見学させてもらう事に。
↑この部屋で行われます
妊娠が発覚したら病院を受診し、
初回の妊産婦検診に参加する仕組みになっています。
妊産婦検診は出産までに計4回受けるように設定されており、
初回は夫婦での参加を呼びかけています。
と、言うのも、もともとHIV/エイズと診断されていない人は、
初回の妊産婦検診でHIV/エイズの検査を受ける事ととなっています。
そこで、陽性(偽陽性があるため2回の検査が必要)と診断されると、
本格的に投薬での治療が開始されます。
↑HIV/エイズの検査キット
HIV/エイズの検査の他にも研修を受けたボランティアスタッフによる
講習や、触診による胎児の評価※1などが行われていました。
※1 超音波エコーなどがないため触診による評価。
主に逆子や発達の状態などをチェックしている。
ついで(?)にマラリアの薬も処方しているそう。
今回は5組の夫婦が参加しており、
初産~6人目まで様々。
↑紙を用いて問診し、台帳で管理していきます。
中には、明らかにおじいちゃんじゃない?と思われる旦那さんもいました。
アフリカ諸国では叔父さんなど親族によるレイプも多いと聞いていたので、
年の差がある夫婦も珍しくないのかもしれません。
もちろん、妊産婦検診に参加されていた夫婦なので、
私たちが出会った方々は健全な関係だとは思います。
↑テキストを用いて、わかりやすく説明していきます。
◼︎HIV/エイズの治療
妊産婦検診または通常受診(体調不良など)で、
検査が行われ陽性と診断された場合は、ステージに合わせて投薬治療が行われます。
ナミアンガヘルスセンターでは週1回HIV/エイズ患者専門の外来が開かれ、
検査や投薬の指導が行われます。
↑外来
↑待合室にはトモエさんお手製のメディカルチェック表
検査は主に数ヶ月に1回の血液検査で、
CD4(シーディーフォー)※2の数値の変化を確認します。
※2 CD4=白血球の中のリンパ球の中のCD4陽性Tリンパ球の数
エイズが発症すると自己免疫機能が破綻します
CD4の数値は正常で約700~1,300μとされており、
少し前までは、350/μ以下となったらARV(エイズ治療薬)の投薬が開始されていましたが、
現在は500/μ以下で投薬が開始されます。
最新のWHOの指針では、予防的な観点から、
CD4の値に関係なく投薬が推奨されています。
ARV(エイズ治療薬)は通常数種類の錠剤を服用する事で、
HIVウイルスの増加減少を期待する事が出来ます。
ただし、錠剤も多く、定時の時間に摂取しないと、
薬の効果はかなり弱まってしまいます。
ザンビアではアトリプラという3種混合のARVが扱われるようになり、
なんと、150ドル/月かかると言われる薬代が無料になったそう!!!
エイズが発症してからでもARVを服用する事で、
完治はしませんが、ほぼ通常の暮らしを維持していけるみたいです。
それでも、毎日同じ時間に摂取する事が案外大変だったり、
吐き気や頭痛、湿疹などの副作用もあるので簡単な事ではありません。
そして、地域密着型のヘルスセンターといえど、
交通の便が悪く、定期的に病院に通う事が難しいため、
最後までフォローできずに来れなくなってしまう方も多いそう。
まだまだ、アフリカらしい課題がたくさん!
◼︎独房に住んでいる?
過酷なアフリカの住宅環境の中でも、
トモエさんは少し不思議な所に住んでいるとの噂です。
それは…
独房!!!(笑)
他の隊員に聞いた所、
コンクリート打ちっ放しで、数組の家族とキッチン・バス・トイレ共有だそう。
つまり、プライベートな空間は独房のみ!笑
どんな所か見せて貰いましたが、写真はNG。(笑)
ご想像にお任せします!!!
建物自体は綺麗でした。
トモエさんは天使のようにふんわりとした雰囲気の女性ですが、
過酷な環境に1人で住んでいる所を想像すると、
やっぱり逞しいな!!!
そして、一緒に暮らしている家族が、
なんと理学療法士でした!笑
まさか、ザンビア人の理学療法士に会えるなんて!!!
ザンビアに理学療法士の養成校は3つほどあり、
すべて首都のルサカ近郊にあるそう。
このヘルスセンターは欧米系の協力で成り立っているため、
理学療法室には歩行器などの用具がとてもたくさんありました!
しかも、新しい!!!
時間がなかった&自分の英語力不足により、
ザンビアの理学療法事情は聞けなかったけど、
とても素敵な出逢いになりました!
カロモでの滞在時間は半日!
このまま、ヴィクトリアの滝で有名なリビングストンに移動します!!!
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