シミエン国立公園【1/5】|4000m級の山々が連なる「アフリカの天井」!!

 

 

エチオピア世界遺産、

シミエン国立公園トレッキング1日目!!

 

 

1日目の内容に入る前に、

少しだけシミエン国立公園の情報を。

 

 

シミエン国立公園は、

エチオピア最高峰のラスダシェン山(標高4620m)を

含む220km2の広大な敷地を持つ国立公園です。

 

4000m級の山々が連なっている事から、

「アフリカの天井」と呼ばれています。

 

この山地に生息する動物達は、昼夜の寒暖差が激しい

過酷な自然環境に適応する為に独自の進化を遂げています。

 

1996年には、ユネスコによって危機遺産に登録されていて、

世界遺産としての価値の損失が危ぶまれている場所でもあります。

 

危機遺産に登録されている理由は、

周辺人口や家畜の増加によって自然環境が徐々に失われてきているから。

 

禁止されている区域に馬や羊を放牧したり、

畑を作ったりする人が多くいるんだそうです。

ただ、その人達はこの場所に2,000年前から住んでいた人達。

 

世界遺産に登録されたからといって、

昔から生活していた場所で何かしらの制限がかかるのはおかしいんじゃないか、

と不満を持っている人もいるんだとか。

 

 

 

根が深い難しい問題です。

 

 

 

 

 

 

 

6時出発予定の1日目。

 

 

泊まっているシミエンパークホテルに、

時間通り車がやって来ます。

 

 

自分のバックパックに入れない荷物を

車に詰め込む為に車の中を見ると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

も、も、毛布に包まれたおっさんッ!!

シミエン国立公園への車

赤い毛布を纏った彼は、

トレッキング中に僕たちを動物から守ってくれるスカウト。

 

 

意表をつく登場に、

寝起きでしたが目も覚めました。

 

 

 

予定時間を少し過ぎた6時15分頃に車は出発。

 

 

6時50分頃に、国立公園のゲートを通過。

シミエン国立公園へゲート

 

ここで、ツーリストインフォメーションで受け取った領収書を見せる事になります。

無くさないで持っておいて良かった。

 

 

 

もちろん持っていたのは、しっかり者ゆきさんですけど♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうせ僕は、しっかりしてない者です。

 

 

 

7時30分頃、

トレッキングのスタート地点サンカバールに到着。

 

 

サンカバールは標高3250m。

我々、既にけっこーな高さにおります。

 

 

車から降り、バックパックを背負います。

5日間一緒に歩くスカウトは、既に準備万端。

 

 

 

 

トレッキング開始です!!

 

 

 

 

 

近年の運動不足がとても心配ですッ!!

 

 

 

初日の目的地である、標高3600mに位置する「ギッチ」を目指します。

 

 

5日間の道のりはスカウトが知っているため、僕たちは彼に着いていきます。

ちなみに、スカウトの名前は「アタノ」。

シミエン国立公園のスカウト

 

見た感じの年齢は30〜40歳くらいだったので、

僕たちは「アタノさん」と呼ぶ事にしました。

 

 

ちなみに、スカウトは道は知っていますが英語は話せません。

そのため、英語ができるガイドを雇う旅行者も多いみたいです。

 

 

歩き始めて数分後。

周りを見渡してみて、衝撃が走ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさに、絶景ッ!!

シミエン国立公園でトレッキング

 

トレッキング開始数分でこんな景色を見ちゃったんです。

もう、僕はシミエン国立公園の虜っす。

 

 

こんな景色、28年間の人生で見た事ありません。

 

 

一面の緑の中、際立つ茶色い岩肌の崖が圧巻。

シミエン国立公園の景色

 

シミエンに来て良かった。

心からそう思いました。

 

 

場所や雲の量、太陽の当たり方などによって、

見える景色も姿を変えていきます。

 

 

本当に幻想的です。

シミエン国立公園の景色

 

今の所、体力面も全く問題なし。

急な坂もないので、呼吸もほとんど乱れません。

 

 

周りの自然を楽しみながら歩いていると、

少し先に何か動くものが目に入ってきました。

 

 

それに興奮した僕は、緩い下り坂を小走り。

 

 

背負ったバックパックの揺れを感じながら、

徐々にその動くものとの距離を縮めていきます。

 

 

そして、少し遠いご対面。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君、可愛すぎやしないですか。

シミエン国立公園の動物

 

野生の動物なんで、すぐに逃げて行ってしまいました。

ブッシュバックという偶蹄目ウシ科の動物らしいです。

 

 

シミエン国立公園は景色だけじゃありません。

 

 

歩き始めて2時間くらい。

続いて対面したのは、初日の見所の一つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

滝ですッ!!

シミエン国立公園の滝

 

滝ももちろんすごいんですが、

その周りを囲む断崖絶壁が大迫力。

 

 

滝も相当な高さから流れ落ちています。

シミエン国立公園の滝

 

滝壺全く見えませんもん。

 

 

更に先に進んだ所にある小さい滝も、まぁ素敵。

シミエン国立公園の滝

 

羊が放牧されて、めっちゃ草食っとります。

 

 

この小さい滝を生んでいる川の岩場で休憩。

サンカバールから3時間強、歩いて来たのでお腹も多少減っています。

 

 

なので、お昼ご飯食べます!!

 

 

パンとトマトで作った・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丸ごとトマトサンドイッチッ!!

シミエン国立公園での昼食

 

「丸ごとバナナ」的な発想です。

 

 

ちなみに味はけっこーイケてました。

お腹減ってると何でも美味しく感じるって、あれ、本当です。

 

 

休憩中、川を挟んで向こう側にいた子供達。

シミエン国立公園の子供

 

毛布被って、THEここの人ッ!って感じ。

彼らとすれ違う時、「ブレッド!ブレッド!」言われました。

 

 

お腹が空いてるんですね。

 

 

僕もお腹空いてたので断固渡しませんでしたけどね。

 

 

川の流れる音で癒されながら過ごした

30分くらいの休憩が終わり、また歩き始めます。

 

 

少し傾斜がきつくなっている道を登り、

休憩していた川を眼下におさめながら歩ける道へ。

シミエン国立公園のトレッキング

 

 

正面に広がる折り重なるような緑色の景色も綺麗です。

綺麗な川、青い空、一面に広がる緑。

 

 

 

 

もはや、ここはシミエン国立公園なんかじゃない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネイチャー国立公園だ。

※あまりに自然が豊か過ぎるので

 

 

更に1時間くらい歩いて見えたギッチ村。

シミエン国立公園の家

 

かわいい三角屋根が特徴的。

標高3600mのギッチにも人々の生活が確かに存在しています。

 

 

ここで、デバルクからサンカバールまで車をシェアした旅行者のガイドから、

「コーヒーセレモニーがあるけど、参加してみる?」と案内が。

 

 

 

 

 

 

 

 

僕)????????

 

 

 

 

全く何の事だかさっぱり。

 

 

 

 

 

ゆきさん)!!!!!!

 

 

 

ゆきさんは知っているらしく、

ぜひ参加したいという事なので参加する事に。

 

 

 

コーヒー・セレモニーとは、

エチオピアの伝統文化でコーヒーを飲む事を儀式化した作法の一つ。

 

これは女性が執り行うもので、

結婚前に女性が身につけるべき作法とされています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず、コーヒーを飲むっちゅう事ですッ!!

 

 

 

そんなレベルの理解でとりあえず参加します。

料金は一人50ブル。

 

 

僕たち含め4名が参加するので、

4人で200ブルを割り勘です。

 

 

三角屋根のお家へ入り、木の椅子に腰掛けます。

 

 

そして、コーヒーを作り始める女性。

 

 

とりあえず、湯を沸かすやかんが丸焦げです。笑

シミエン国立公園のコーヒーセレモニー

 

 

臼にコーヒー豆を入れ、杵を使ってそれを潰し始めます。

シミエン国立公園のコーヒーセレモニー

 

彼女にとってこの作業は慣れたもんで、

よそ見しながら杵を臼に向かって振り下ろします。

 

 

パスが存在する球技の競技者同様、

歴を重ねた者のみが成し得るノールックです。

 

 

そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、ノールックコーヒー豆潰しです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまんまですけど、何か問題でも?

 

 

 

その後も慣れた手つきで作業を進めていって、

完成したコーヒー。

シミエン国立公園のコーヒーセレモニー

 

味、濃ぉッ!!

 

 

僕はもともとコーヒーを飲まない人なので、

そもそもコーヒーが好きではないのです。

 

 

でも、なぜか美味しく感じたのは、

美味しく感じる雰囲気だったからなのか、

手作りコーヒーが純粋に美味しいからなのか。

 

 

 

 

・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たぶん、砂糖を大量に入れるからです。

 

 

 

あの小さいカップに、本当にめちゃめちゃ入れるんですから!

底に砂糖が溜まって、最後の方はあんこの味になりますから。

 

 

でも、そのあんこ味が、また美味いんです。

 

 

コーヒーセレモニーでは、コーヒーを3杯飲みます。

そのため、作り始めから3杯飲み終わるまで1時間以上かかる事も普通なんだとか。

 

 

よって、その間には軽食を頂けるんです。

 

 

それが、エチオピアの伝統料理インジェラと、ポップコーン。

シミエン国立公園のインジェラ

 

 

インジェラって、ゲロの味するらしいよ。

そんな事がネット上でまことしやかに囁かれているんです。

 

 

でも、ゴンダールで始めて食べた時、

ゲロの味は言い過ぎです、と思いました。

 

 

物事は大袈裟に言われる事がよくあります。

 

 

インジェラは酸っぱいけど、

慣れればけっこークセになりますよ。

 

 

ポップコーンとインジェラを頬張りながら、

2杯目、3杯目とコーヒーを飲んでいきます。

 

 

回数を重ねる毎に薄くなっていって、

毎回違う味が楽しめるのが贅沢だなー、と感じました。

 

 

けっこー長い時間だったんで、

ゆきさんなんて家の外に出て子供と戯れあってました。

シミエン国立公園の子供

 

コーヒーを作ってくれた女性にお礼を言い、家を出ます。

 

 

この家を見慣れていない日本人からすると、

フォルムから素材から本当かわいらしいお家です。

シミエン国立公園の家

 

 

30分くらい歩いて、宿泊するロッジへ到着。

シミエン国立公園の宿

 

ロッジっつーか、プレハブです。笑

時間は14時30分頃。

 

 

サンカバールを8時前にスタートしたので、

6時間30分くらいの道のりでした。

 

 

部屋はこんな感じ。

シミエン国立公園の宿

 

シーツのツヤ感に、卑猥な感じを受けるのは僕だけでしょうか?

 

 

このロッジの近くにはサンセットが見える場所があるらしいので、

車をシェアした旅行者のガイドに場所を聞いてみる事に。

 

 

すると、旅行者とガイドもそこへ行く予定らしく、

それに付いていって良い事になりました。

 

 

それまでは、ロッジで休憩。

 

 

17時30分頃。

サンセットポイントへ向けロッジを出発。

 

 

丘を登っていきます。

 

 

そこで遭遇した羊の大群。

シミエン国立公園の羊

 

放牧されているみたいです。

その羊の大群と一緒にいたのが、子供4人組。

 

 

そして、「マネー!マネー!」と言ってきます。

が、そりゃできませんと。

 

 

けっこーしつこく言い寄ってくるので、あの方はブチ切れ。

 

 

 

 

そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆき様です。

 

 

 

 

10歳に満たない感じの子供4人組と、本気でぶつかり合います。

 

 

 

ガキにも容赦しねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが、ゆき様だッ!!

 

 

 

 

そんな子供たちと、僕はちゃっかり良好な関係を構築。

ちょっとやんちゃな、かわいいヤツらでした。

シミエン国立公園の子供

 

 

そして、到着したサンセットポイント。

 

 

 

 

サンセットポイント?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クラウディーポイントじゃねぇかッ!!

 

周りに見えるのは、雲、雲、雲。

 

 

残念ながらサンセットは見られそうもありません。

雨季だから仕方ないですね。

 

 

でも、雲が創り出す幻想的な景色を見る事ができました。

シミエン国立公園の景色

 

 

サンセットの良いけど、雲も悪くない。

どんな天気でも、今まで見た事がない絶景に出会えるのが、ここシミエン国立公園です。

 

 

雨はわかりませんけどね。笑

 

 

◼︎翌日(2日目)の記事はこちら。

【エチオピア世界遺産】シミエン国立公園(2)。地球上で「本物の秘境」と呼べる場所。

◼︎シミエン国立公園トレッキングの準備についての記事はこちら。

デバルクでシミエン国立公園観光の事前準備。荷物、料金、バス等の情報有り。

 

 

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